数ヶ月前から無性に気になっていた本があり、先日ついにアマゾンで購入しました。
『思いつき無職生活』 いけだいけみ・著
きっかけは今年の1月か2月頃、別の読みたい本があってネットを検索していたら偶然出会った感じです。
偶然とはいえ、ちょうど失業したばかりの頃だったせいか、タイトルに物凄く惹かれてしまいました。
もう何年も前に発売された本のため、新刊書店はもちろん中古書店を巡っても置いておらず、仕方なく送料には目を瞑ってアマゾンで買うことに。
アラサーで無職になりながらもまったく落ち込まず、マイペースにゆるく暮らす著者の姿に、今まさにアラフォー無職な私もいろいろと感銘を受けました。
そうだ、別に無職だからって自分を責める必要はない。
ただ単に『仕事をしてないだけ』なんだから。
思いつき無職生活・職無しガールの残念だけど悪くない日々(いけだ いけみ・著)
5年も勤めた会社を『何となく』という理由で辞めた著者のコミックエッセイ。
ちなみに会社を辞めた当時、アラサーだったそうです。
職場がブラック過ぎたとか人間関係で鬱になったとか、そういう深刻な悩みなどは一切なく、本当に『何となく』で退職(笑)
特にやりたいこととか、実現したい夢や希望も全くなし。
自分探しの旅に出るとか、自分磨きをするとか、資格を取ってスキルアップとか……そういう自己実現的な行動に出ることもなく、とにかく最初から最後まで『何となく』過ぎて行く日々が綴られています。
しかし、それが無性に面白い!
そして共感できる。
そうそう、そうなんだよ!
誰もが必ずしも崇高な目的を持って会社辞めるわけじゃないんだよ。
ていうかずっと疑問に思ってたんだけど、
会社辞めるのにいちいち夢や目標が必要ですか?
そういうものが無い限りは、例え辛くても我慢してその会社に居続けなければならないんでしょうか?
「辞めたい」って告げると、理由をしつこく訊ねてきたり、引き留めてきたり、挙句の果てに説教し始める上司っていったい何なの?(←過去に経験あり)
会社側は「体制変更により」とかいう曖昧な理由であっさり解雇するくせに!
辛かったら辞めて良いし、辛くなくても「辞めたい」と思うのなら辞めて良い。
自分の人生は自分の責任であり、会社は何も責任取ってくれないんだから。
会社を辞めるって本来そんなもんで良いはずだと、私は思うんですけどね。
無職であること自体に、良いも悪いもない
何もしてない罪悪感と押しよせる焦りを味わいながら昼寝できるようになったら、無職のプロだよ
引用元:『思いつき無職生活』[著者]いけだ いけみ [出版社]KADOKAWA
……そうか、それなら私はまだまだ全然だな。
頑張ってプロ無職を目指すか(←違う)
過去から何度か失業→無職を経験してきたけど、そのたびに「私は社会のゴミで、ダメ人間だ」などと自分を責めてました。
ほとんどの人は何かしらの会社で働いていて、世間的にはそれが当然とされている。
その『当然』になかなか加わることが出来ず、何ヶ月も無職でいる自分を悪く思ってしまう。
けどよく考えれば、無職になる理由なんて人それぞれだし、ただ仕事をしてないだけで「自分はダメ人間だ」なんて責める必要ないんですよね。
働き続けることも、会社を辞めることも、無職でいることも、それぞれに良い悪いは無い。
ただ『生き方が違う』というだけ。
そもそも会社で働いていれば、いずれ何らかの理由で退職する可能性なんて誰にでも当てはまるわけで。
「長い人生、働いていれば、無職になることもあるわな~」みたいに、もっと大らかに受け止めても良いのかもしれない。
仕事なんて、諦めずに探していればそのうち採用されるでしょう。
……たぶん(←応募全敗中)
『お金のある無職』に私はなりたい……
無職とは なんと自由で 不自由か
引用元:同上
会社を辞めたらあれをしよう、これをしようとか、最初は考えるんですよね。
けどいざ無職になると、擦り減るばかりの貯金に焦りを感じ、無駄遣いを控え外出すら控え、結局たいしたことは何もできず……。
朝起きて、着替えて、掃除洗濯して、ご飯作って食べて……それだけであっという間に1日の半分が過ぎて行く。
けどその不自由さは、働いていた頃の不自由に比べると圧倒的に心地良いと感じます。
お金はないけど自由に出来る時間があって、何に急かされることなく自分のペースで生活できる。
たいしたことは何も起こらないけど、朝みんなが仕事や学校に行く時間にのんびり洗濯物を干している時とか最高に「幸せだな~」と感じてしまう。
何も起こらない日々に、とてつもない安心感を覚える。
働いていた頃は毎朝起きるたびに「どうか何事もなく今日1日が終わりますように!」って、戦々恐々としながら出社してました。
……まあこれは、私自身の性格の問題もあるのだろうけど。
貯金に余裕さえあれば、あと半年くらいこのダラダラした生活を続けたいと本気で思う。
著者が漫画の中で述べている通り、『お金のある無職』に強く憧れます……。
私の目的⇒なるべく働かずに生きたい
意義とか目的とか難しく考えるからよくわからなくなってくるんだけど
ただダラダラしたい
これも一つの目的だと思わない?
引用元:同上
ここまでハッキリ無職になった理由を述べてそれを漫画にしてしまう人って、そういないのではないでしょうか?
そして著者のこの台詞を読んで、
「真理だな!」
などと共感してしまう私自身も大概ですね。
この本を読んで著者に共感しまくった私は、やはりこう思いました。
「できるだけ働かなくて良い仕事を探そう!」
……というのは言い過ぎですが(でも本音)
「無理なく続けられる仕事を探そう!」
という意味です、ハイ。
理想は残業なしか、あっても月10時間程度で実働7時間。
週に何日か在宅勤務可能。
それらが無理ならせめて、勤務地が自宅から30~40分程度で、できるだけ通勤が負担にならない所、とかね。
似たようなこと、過去記事に書いたかもですが。
「これからも自由にのんびり何となく生きて行くために、無理しない程度に働く」
こんな感じですかね、私の目的は。
うーん、こりゃ無職が長期化するのも当然かな(;´∀`)
※こんなまとめ方をしてしまいましたが、著者のいけだいけみさんは、ただダラダラした人ではなく普通にしっかりした人ですので誤解なきよう……。