先月のお買い物マラソン中に、本を5冊(紙&電子含む)もまとめ買いしたのですが、そのうちの3冊を読了しました。
いや~面白かった。
毎回毎回、ジャンルなど問わず「面白そう!」と感じた物を読んでいますが、様々な物事を知ることができるのは純粋に楽しいです。
せっかく本を読んだら感想を書くのが大事!
……ということで、今回読了した3冊をまとめてみました。
お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!(税理士:大河内薫 漫画家:若林杏樹)
税理士の大河内薫さんはYouTubeでも、お金に関する動画を投稿されています。
内容は全体的に漫画がメイン、文章によるコラムが2~3ページといった感じなので、電子ではなく紙の本で購入しました。
タイトルの通り、税金のことなど何も知らないままフリーの漫画家になった若林杏樹さんが、税理士の大河内薫さんから確定申告のやり方や節税の仕方などについてレクチャーを受けるという内容。
一応フリーランスの方向けの本になっていますが、そうでない方が読んでも、税金について学べる内容だと思います。
著者の若林杏樹さんのように、「確定申告? 何ソレ?」状態のまま会社から独立される方は結構多いようで、必死になって1年分のレシートや領収書を搔き集めたエピソードを見ると、
「ああ、やっぱり会社員でいる方が楽なのかな」
……なんていう考えが頭をよぎり、雇用されているという現状につい甘んじてしまいそうになります(苦笑)
まあ確定申告についてはフリーランスのみならず、副業で一定の額を稼いでいる方にとっても深刻なようですが。
「絶対に会社にバレたくない!」場合の対策についても、税理士の大河内薫さんはしっかり解説されています。
あと、「不動産屋に部屋探しに行っても検索さえしてもらえなかった」というエピソードから、やはり日本は未だに『会社社会』なのだなと、派遣社員の身でありながら痛感しました。
この問題については、稲垣えみ子さんの著書にも記載されていましたね。
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全体を読んでみて、『自由』を得るために必要なのは『行動力』と『学ぶ力』なのかなと感じました。
お金を含め何事に関しても、分からなければ専門家の元へ積極的に聞きに行く。
そうして学んで、自分で解決できる能力を身に着けて行く。
世間の風当たりはまだ厳しい面があるかもしれないけど、必要な情報は書籍やネットなど、あらゆる所から好きなだけ得られる便利な時代のはず。
私自身も学びながら、今できることを1つずつやって行こう。
楽観論(古市憲寿)
各テーマはどれも3~4ページ程度で、すぐ読める内容になっています。
ここ数年間に起こった誰もが知る有名な出来事などを、著者独自の『楽観的視点』から考察されています。
「なるほど、そういう考え方もあるのね~」と納得させられる内容も多数。
あきらめながらも、腹をくくる。
受け入れながらも、視点をずらす。
それが「楽観論」の意味するところである。
引用元:楽観論(著者:古市憲寿 出版:新潮新書)
物事を楽観的な視点から捉えることで、思わぬ考え方や、問題への解決策が見えてきたりする。
テレビのニュースやワイドショーを見て、日本の現状をひたすら嘆くだけで終わらせるのではなく、ちょっと「視点をずらして」考えてみれば、悲壮感ばかりを煽る報道内容に疑問が湧いて来たりもする。
私自身も根っこがネガティブ人間のため、たまにテレビのニュースなんかを見るとついつい「悲観論」に傾いてしまうのですが、その理由は著者の言う通り、「その方が簡単だから」なんですよね。
「どのニュースでも、そう報道されているから」
「偉い学者さんたちが、みんなそう言ってるから」
……というふうに、原因を他者になすり付けておけば、自分でいちいち考える必要が無い。
「自分の生活がいつまで経っても苦しいままなのは、日本の政治家が無能だからだ!」という不平不満も同じように。
全てを「社会のせい」「国のせい」ということにしておけば「自分に責任はない」と思えるし、「みんな同じ思いをしているんだ」という安心感すら得られる。
しかし、その代わりに私たちは「思考力」をすっかり失ってしまったのではないか?
悲観論に振り回されるまま、原因を自分以外になすり付けるだけで、「視点をずらして物事を捉える」など思いつきもしない。
古市憲寿さんの『楽観論』を読みながら、私の脳裏にふと、以下の言葉が浮かび上がってきました。
世の中に不満があるなら自分を変えろ。
それが嫌なら耳と目を閉じ、口を噤んで孤独に暮らせ。
引用元:テレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』
アニメ『攻殻機動隊SAC』の第1話で、草薙素子少佐がテロリストに対して放った名台詞。
これもある意味『楽観論』に通じるのかな、と。
「自分の生活が苦しいのは、本当に全て世の中のせいなのか?」
こう考え方を変えてみるだけで、案外簡単に成功への道が開けるかもしれない。
LIFE SPAN 老いなき世界(デビッド・A・シンクレア)
正直言いますと、前半は老化遺伝子やそれに関する実験結果など科学的な話が多く、私には難しくて理解不能でした。
なので「分かる部分だけ読んだ」という感じです。
著者は要するに、
「老化は病気! だから治せる!」
……と言いたいらしい。
将来的に全人類は、遺伝子操作を施した特殊な薬(ウイルス?)を注射するだけで健康寿命が伸び、若い姿のまま120歳くらいまで生きられるようになるのだとか。
夢物語ではなく著者はこれを「絶対に実現可能な未来」として語っています。
それも100年後とか200年後といった遥か先の未来ではなく、数十年後くらいの割と近い未来で。
もちろん、人類が不老長寿になることで起こり得る様々な問題点についても、著者はしっかり言及されていますが、私がこの本を読んで率直に抱いた感想は、
「そんなに長く生きたら、暇じゃない?」
……ということ。
「人生、死ぬまでの暇つぶし」という言葉を聞いた覚えがありますが、若いまま120歳、あるいはそれ以上長く生きられるということは、潰さねばならない「暇な時間」がとんでもなく伸びるということでもある……気がする。
もちろん、「やりたいことがたくさんある!」という人にとっては、不老長寿は願ってもないことなのかもしれないけれど。
更に感じたのが、日本の場合、年金受給資格が100歳くらいまで引き上げられて、言葉通り「死ぬまで働け!」的な世の中になってしまうのだろうかという、一抹の不安。
というか、国民全員が若いまま120歳以上生きられるなら、年金自体必要なくなるとか……?
いやいや、さすがにそんな世の中が実現しようものなら日本政府も従来の価値観に囚われず、あらゆる対応策を打ち出すことでしょう(多分)。
本書内の『高齢者が活躍できる社会へ』という内容が本当なら、不老長寿の世界って超高齢化社会に悩む日本にとってはむしろ好都合なことも多いかもしれない。
……などと、『老いなき未来』について、あれこれ妄想を繰り広げながら楽しく読んでおりました。
読了後は、不安や希望も含め、人類の未来がちょっとだけ楽しみに思えます。
まとめ
◆今回ご紹介したオススメ書籍↓
- お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!(税理士:大河内薫 漫画家:若林杏樹)
- 楽観論(古市憲寿)
- LIFE SPAN 老いなき世界(デビッド・A・シンクレア)
以上、気になる方はぜひチェックしてみてください。