仕事が終わった後の夜の時間や休日など、ちょっと時間が空けばAmazonプライムビデオで映画やドラマを観ています。
月500円で、自宅で映画が見放題なんて本当にお得ですよね。
ここ1ヶ月以内でも結構な数を視聴したと思うのですが、その中でも特に印象に残ったオススメの3作品をご紹介しようと思います。
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最近視聴したオススメ映画2本&国内ドラマ1本
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
恥ずかしながら原作の「若草物語」は読んだことがなく、そういえば子供の頃、絵本が家にあったかなーという程度。
女性の自立が難しかった時代のアメリカを力強く生きる、マーチ家4姉妹の物語。
時代の逆境にもめげず、ひたすら作家への道を突き進む次女・ジョーを筆頭に、基本的に姉妹はみんな明るく、悪人なんかも出て来ないので終始安心して観ていられます。
ストーリーはもちろんですが、19世紀後半のアメリカの風景や人々の暮らし振りなども楽しみながら観ていました。
この映画を観ていてふと思い出したのが『大草原の小さな家』
おそらく時代設定もそれほど離れてはおらず、ドラマの中でも主人公のローラ(もしくは姉のメアリー)が「若草物語を読んだ」みたいな台詞があったと思うのですが……
『大草原の小さな家』のインガルス一家が貧しい労働者階級だったのに対し、若草物語のマーチ家は比較的裕福なようで、家の内装や調度品、姉妹の普段着やパーティー用のドレスなど、どれも観ていてワクワクしました。
インガルス一家の質素ながらあたたかい団らん風景も、もちろん魅力的ですけどね。
物語の途中で訪れる三女・ベスの悲劇や、女性であるが故の葛藤に苛まれるジョーとエイミー。
貧しい結婚生活にも挫けず夫を愛し続ける献身的なメグの姿は時代や国を問わず共感できるし、何があろうと結局一番強いのは家族との絆なのだという普遍的なテーマを、美しい音楽や風景に乗せて時に爽やかに、時に繊細に描いています。
マーチ家の姉妹のように、困難な時代でも自分の信念を貫いて生きた女性たちというのはきっと、どこの国にもいたのだろうと思います。
次の世代に希望を託すかのように、ジョーの書いた物語が丁寧に製本されて行くラストシーンは必見です。
過度に暗いシーンや暴力的なシーンは一切ないので、家族で楽しめる映画だと思います。
帰ってきたヒトラー
実は死んでいなかったヒトラーが何故か現代ドイツにタイムスリップした……というトンデモ設定に興味を惹かれて視聴。
一応「コメディ」というジャンルだったので、まあそれほど重くならずに観れるのかなと最初は軽い気持ちだったのですが……
観終わってから感じたのは「これはコメディなどではない」ということ。
映画の紹介文に『笑うと危険』とありますが、まさにその通り。
この映画では現代ドイツが抱える「移民問題」を始め、貧困格差や高い失業率、それらに対するドイツ人の「本音」をはっきりとさらけ出しています。
私は歴史や政治に決して詳しいわけではありませんが、この映画を観て、現代ドイツが抱えている問題と、かつてのドイツが抱えていた問題はおそらく似ているのではないかと感じました。
かつてのドイツ人の誰もが胸の内に隠し持っていた不安や不満を、はっきりと声高に主張したのがヒトラーであり、自分たちの代わりに堂々と「本心」を主張してくれたヒトラーという男を、当時のドイツ国民は熱烈に支持したのではないか。
コメディどころか現代の情勢に警鐘を鳴らす社会派映画であり、この映画が取り扱っているドイツの問題は、現代の日本にとっても決して他人事ではいられない問題であると感じました。
ヒトラーが現代ドイツのテレビ番組で演説するシーンでの台詞。
「貧困、失業、低い出生率。無理もない。誰がこんな国で子供を産むのか?」
……これはまさに今の日本ですよね。
「我々は奈落へまっしぐら。テレビは奈落を映さず、料理番組しか流さない」
本当に問題視すべきことを報道せず、芸能人の不倫や熱愛など、どうでも良い出来事ばかりを大々的に報じて国民の目を逸らすやり方は、日本のメディアの常套手段でしょう。
超少子高齢化を突き進む現代日本でも、移民受け入れに関する議論はされていると聞きます。
国連からも「日本はもっと移民を受け入れて」という要請(圧力?)が頻繁にあるそうです。
もし、将来日本が欧州並みに移民を受け入れたとして、現代の(もしくはかつての)ドイツ国民のような不安や不満を抱かずにいられるだろうか?
そんな中でもし、ヒトラーのような人物が現れて、政府に対して声高に自分たちの『本音』を代弁したら、はたして私たちは支持せずにいられるだろうか?
ヒトラーは独裁者と言われていますが、武力で強引にドイツを乗っ取ったのではなく、ドイツ国民によって指導者として選ばれました。
「第2、第3のヒトラーは今後、どの国にでも現れる可能性はあるんだぞ」
映画の中から、冷たい声でそのようなメッセージを伝えられた気がします。
他人事として笑ってはいられない状況下に私たちも置かれているのだと、冷やりと思い知らされる映画です。
孤独のグルメ
個人で雑貨商を営む中年男が、仕事終わりに1人でひたすら食事を楽しむお話。
本当に、ただそれだけのお話。
だがそれが良い。
各話30分程度で完結し、主人公以外の登場人物も最低限。
台詞すら最低限で、メインはあくまで主人公の井之頭 五郎(いのがしら ごろう)が訪れる街の飲食店と、そこで出される料理の数々。
ちなみにドラマに出てくる飲食店はどれも実在します。
自分が住んでいる街や、行ったことのある街のお店が紹介されていると嬉しくなります(笑)
タイトルに『孤独』とありますが、主人公は個人の雑貨商なので同僚はおらず、仕事も基本的に1人で行い食事も常にぼっち飯。
一見すると寂しい中年男性に思われますが、五郎は常に自分が「入ってみたい」と思ったお店に立ち寄って、「食べてみたい」と思った料理を存分に味わいます。
自分1人の食事の時間をとことん楽しみ、満足した表情を浮かべて店を後にする五郎の姿は寂しいどころか、むしろ誰にも縛られない自由人。
『孤独』であることの楽しみ方や苦労まで、全部わかっているかのような五郎の生き方や食べっぷりに、共感や称賛の念を抱いてしまう人は少なくないのでは?
アラフォーぼっちの私もドラマを観て、五郎のことを素直に「羨ましい」と感じました。
食べている時の様子が、心底幸せそうなんだもの……。
まとめ
今回ご紹介した3作品
↓
- ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
- 帰ってきたヒトラー
- 孤独のグルメ
どれもAmazonプライムビデオで見放題となっています。
観終わった後に、いろいろと印象に残る作品ばかりだと思いますので、気になった方はぜひ視聴してみてください。