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【読書感想】『年収90万円で東京ハッピーライフ』著者が伝える、フツーじゃなくても自由で幸せな暮らし

読んだ本
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年収90万円で、東京都内で幸せに暮らすって考えられますか?

私が初めてこの本のタイトルをYouTubeで耳にしたとき、「え? 家賃払ったら、それで終わっちゃうじゃない」と思いました。

年収90万円って、単純計算だと月7万~8万円程度の収入ってことですよね。

ちなみに著者はほぼ「週休5日」で、働く日数はギリギリまで制限しているそうです。

著者の住まいは東京西部の多摩地区で、23区に比べれば家賃もだいぶ安いとは言え、月7万円かそこらではさすがに無理があるんじゃないの?

いったいどうやって暮らしているんだろう?

興味を持ち、楽天ブックスでさっそく購入。

読んだ後の率直な感想は「羨ましい」の一言でした。

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『年収90万円で東京ハッピーライフ』大原扁理・著

20代の早いうちから「隠居生活」を開始し、東京郊外の家賃2万円代のアパートで「週休5日」のハッピーライフを満喫しているという著者の大原扁理さん。

とは言えまったく苦労もなしにそんな生活を手に入れたわけではなく、10代の頃から世間が提示する「当たり前」や「フツー」に馴染むことができず、いじめなどの辛い経験もされたそうです。

「進学すべし!」「就職すべし!」という風潮にも疑問を抱き、ついには「出来ないこと、嫌いなことはしない!」と決意。

周りの意見に流されず、自分の決意に沿った行動を起こすことで、結果的に現在の快適な隠居生活を手にすることができたそうです。

ほとんど働かなくて良い暮らしというのもそうですが、私が特に「羨ましい」と感じたのは著者が非常に若いうちから「自分にとって何が本当に幸せなのか」という点を見極め、そのための行動をしっかり起こしていたことです。

私はアラフォーになった今でも、自分がどうしたいのか、どうすると幸せだと感じるのか、未だによくわかっていません。

今の自分自身の状態は、昔に比べればだいぶ精神的にも良くなっているなと思ってはいますが、じゃあこの状態が本当の理想なのかと聞かれると、そんなことはなく……。

「ぼっちを楽しむためのブログ」なんてものを立ち上げておきながら、矛盾してますよね。

今まで自分自身を蔑ろにして、とにかく周りが言う「フツー」に適応しなければならないんだと思い込んで必死に働き続けていました。

そうするうちに、すっかり「自分の幸せ」が見えなくなってしまった感じです。

「お金よりも自分の時間が大事」ということだけはわかっているのに、お金に対する不安も常にあって、結局、実働時間の長さにストレスを感じながら仕事をしている。

凄く中途半端な人間だなと自分でも思います。

「隠居生活」が万人にとって良いものなのかは別として、著者のように「自分にとっての幸せ」をはっきり見極めて、それに向かって行動して、自分が望む通りの幸せな暮らしを手に入れている。

周りの意見に流されず、自分の感覚を大事にしながら自分だけの生き方を貫いている。

そういう人たちを素直に羨ましいと思うし、尊敬します。

著者は「時代の価値観を先取りした人」だと思う

著者は、進学も就職もせず世間の真逆の生き方をする自身のことを「乗り遅れた」と表現しています。

けれど私は「むしろその逆なのでは?」と感じました。

乗り遅れたのではなくきっと、「時代の価値観を先取りしすぎた人」なのではないかと。

コロナ以降、働き方から生活様式まで、あらゆるものが一変し、これまでの「当たり前」が「当たり前」ではなくなってきています。

働いていようと、無職だろうと。

収入が多かろうと、ほぼゼロだろうと。

正社員だろうと、非正規雇用だろうと。

個人の価値観に合った生き方を尊重しなければならない時代になりつつあって、従来の「フツー」のみに縋っているようでは、もはや辛いだけの世の中に既になっているのかもしれないと感じます。

この本は2016年頃に出版されたようですが、著者の大原さんは、私たちがこの時代になるまでろくに気づけなかった生き方を、一足先に選んで証明してくれたのではないか。

都内で年収90万円でも幸せに暮らす著者の姿から、そう遠くない未来の自由な日本人像を見た気がしました。

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