何かと嫌われがちな3点ユニットバス。
お風呂・洗面台・トイレの3点が同じスペースにぎゅっと収まっているアレのことです。
特に女性からは忌避されてますよね。
お風呂とトイレが同じ1室にあるなんて、不衛生な感じもしますし。
かくいう私が1人暮らしをしている築30年超えのアパートも、3点ユニットバスです。
バス・トイレ別を希望していたのですが、家賃の関係で仕方なく妥協しました。
暮らし始めて2年経った今、3点ユニットバスも『条件によっては』選択肢に入れて良いのではと思ってます。
今回は我が家の3点ユニットバスを参考に、メリットや注意点、入浴の仕方などをまとめてみました。
家賃等の理由で3点ユニットバスの物件を検討されている方がいらっしゃいましたら、お役に立てれば幸いです。
使い心地は良い? 悪い?
以下の記事でも紹介したことのある、我が家の3点ユニットバスです。
使い心地について良いか悪いかと聞かれたら、まあ悪いです。
お風呂とトイレが一緒のスペースにあることで得することなど、はっきり言って1つもなし。
しかし慣れることは出来ます。
私の場合、暮らし始めてからだいたい1ヶ月経つ頃にはすっかり慣れていました。
3点ユニットバスに限った話ではないかもですが、最終的には自身の適応能力次第だと思います。
◆3点ユニットバスは収納がない
多くの3点ユニットバスには、トイレ用品やバスグッズなどを収納できる場所がありません。
床は浴槽と便器でいっぱいいっぱいのため、物を置くスペースなどないことがほとんどです。
なので基本は突っ張り棒などを使った『吊るす収納』になります。
我が家の場合、突っ張り棒が最初から備えつけられていたので、S字フックで洗顔フォーム泡立てネットや洗面器を吊るしています。
画像の『吊るせる洗面器』はニトリで買いました。
窓辺にも小物を置けるだけの奥行きがあるので活用しています。
また、壁に磁石がくっつけられる場合はマグネット式の収納グッズを使うのも良いです。
私も100円ショップで買ったマグネット式のBOXを壁に貼り付けて、いろいろ収納しています。
↓
敢えてメリットを挙げるとすれば?
良いことは特にない3点ユニットバスですが、無理にでもメリットを挙げるとすれば主に以下の2点ではないでしょうか。
- バス・トイレ別の物件よりも家賃が安い
- 掃除が楽
1.バス・トイレ別の物件よりも家賃が安い
場所にもよりますが、東京23区内でバス・トイレ別の物件を探すと、最低でも家賃7万円はかかります。
加えて独立洗面台を求めようものなら7万円どころか、9万円代になることもザラです。
私も1人暮らしをするために部屋を探していた頃、
「バス・トイレは絶対に別! 家賃は高くても6万円まで!」
……と決めていたので、この現実にぶち当たった時には残念を通り越して憤りすら覚えました。
「都内の1人暮らしでバス・トイレ別の物件を求めることはそんなに罪なことなのか?」
「身体をきれいに洗う場所と排泄するための場所が、窮屈なスペースに無理やり同居させられている方がむしろ罪だし異常なのでは?」
……と文句を言っても仕方ないので腹をくくるしかなかったのですが。
とにかく家賃を低く抑えたいという人が23区内で部屋を探すとなると、3点ユニットバスの物件しか選択肢はほぼないと思います。
もしくは23区内にこだわらないのであれば、23区外の多摩地域で探すのもオススメです。
私の実家も多摩地域の西の方にあるのですが、家賃6万円で2LDKに住めます。
もちろんバス・トイレ別&独立洗面台です。
同じ都内で何なのこの差は……。
2.掃除が楽
お風呂場とトイレが離れていると、当然掃除も別々に行う必要があるので手間ですよね。
私も実家にいた頃、お風呂掃除を終わらせて、次はトイレを掃除しようとトイレまで移動して、また床やら壁やら磨くのが地味に面倒でした。
その点、3点ユニットバスはすべてが1か所に集まっています。
浴槽も床も便器もシャワーでまとめてザーッと洗い流せるので、掃除は簡単です。
3点ユニットバスの物件を内見する際の注意点
個人的に思う、3点ユニットバスの物件を内見する際、最低限ここを見ておいた方が良いという点は以下の4つ
↓
- スペースに余裕があるか
- 浴槽内ではどの程度、膝を伸ばせるか
- 換気扇は古くないか
- 清潔であるか
1.スペースに余裕があるか
この場合のスペースというのは「浴槽と便器の間のスペース」と「便器と出入り口のドアとのスペース」になります。
「浴槽と便器の間のスペース」というのは以下の画像の赤い矢印部分のことです↓
ほとんどの3点ユニットバスは浴槽と便器の間に洗面台が設置されているので、このスペースがあまりに狭いと洗顔するのも一苦労です。
中には、便器が斜めに浴槽の方を向いていて、人1人が立てるかどうかギリギリのスペースしかないケースもあるので、注意した方が良いです。
また「便器と出入り口のドアとのスペース」については以下↓
このスペースも最低限、人1人が立てるくらいはあった方が良いです。
便器とドアの距離があまりにも近すぎると用を足すときに腰かけづらいし、最悪ドアを開けたまましなければならない、なんてことになるかもしれません。
1人暮らしとはいえさすがにそれは抵抗ありますよね。
可能な限り、スペースに余裕のある3点ユニットバスを選ぶのがオススメです。
2.浴槽内ではどの程度、膝を伸ばせるか
お風呂でゆっくりリラックスしたいのなら、浴槽内もある程度の広さが欲しいところ。
3点ユニットバスの場合、浴槽もコンパクトなことが多いので内見時に試しに中に入ってみて、膝をどのくらい伸ばせるか確認することをオススメします。
完全に体育座りな恰好じゃないと入れないレベルの浴槽は避けた方が無難。
3.換気扇は古くないか
窓がない3点ユニットバスの場合、湿気がこもりやすいです。
内見時に可能であれば換気扇の動作チェック(異音がないか等)もしてみましょう。
あまりに換気扇の力が弱いと、入浴後の湯気がいつまでも残ってカビの原因になったり、トイレットペーパーがふやけて使い物にならなくなります。
また、昔ながらのプロペラ式の換気扇は避けた方が賢明です。
Gが侵入して来るそうなので……。
4.清潔であるか
3点ユニットバスは湿気がこもりやすいので、全体を見渡してみて目立つ汚れがないか確認は必須です。
特に壁や床がタイル張りの場合、カビが生えていないかも要チェック。
一度、タイルの隙間がカビだらけの3点ユニットバスを内見したことがありました。
タイル張りは避けた方が無難です。
これはあった方が良い、必須アイテム
もし3点ユニットバスの物件で暮らすことになった場合、これは買っておいた方が良いと思うアイテムを2点ご紹介します。
1.シャワーカーテン
100円ショップでも買えます。
私はニトリで買いました。
入浴時は画像のように、浴槽とトイレスペースを仕切ってお湯があちこち飛び散るのを防ぎます。
濡れるのが床や便器だけならともかく、うっかりトイレットペーパーまで濡らしてしまうと悲惨です。
また、浴槽のお湯に浸かってリラックスしている最中、便器が視界に入るのも防いでくれます。
個人的にはこっちの方が重要だと思っています。
お風呂でリラックスしている時くらい、トイレと同じ空間にいることは忘れておきたいですよね……。
ちなみにシャワーカーテンの裾は、湯船に入る場合は浴槽の外に出します。
シャワーのみ使用する場合は浴槽の内側に入れます(前述の飛沫防止のため)。
参考までに。
2.バスブーツ
これはキャンドゥで買いました。
S~Lサイズまであり、画像はMサイズです。
朝の洗顔時、前日の入浴で床がまだ濡れていても、これを履けば問題なしです。
シャワーで便器や床をまとめて掃除する時にも便利ですよ。
ながみ流・3点ユニットバス入浴法
私が考えた手っ取り早い入浴法。
もしかしたら多くの方にドン引きされる方法かもしれませんが、3点ユニットバスでどう入浴したら良いか気になる方に、1つの参考にしていただければと思います。
◆浴槽にお湯をためる
まずは浴槽にお湯をためます。
おそらく多くの方はまず湯船に浸かって温まった後、お湯を抜いている間にシャワーで髪や身体を洗うのではないかと思いますが、私の場合……
湯船に浸かったまま髪や身体を洗います。
つまり、自分自身が今浸かっているお湯ですべてを済ませるということです。
「え……?」と思われるでしょうが、3点ユニットバスで少しでも快適な入浴を求めるのであれば、「どうせ自分1人なのだから」と、ある程度割り切ってしまうことが重要です。
1.湯船で温まったらまず身体を洗う
お湯がたまったらひとまず入ってゆっくり温まります。
ひとしきり温まったら湯船の中で立ち上がり、そのままボディーソープで身体を洗います。
終わったらまた湯船の中に座ってしまえば、ボディーソープは瞬時に洗い落とせます。
2.シャンプーする
まだお湯は抜きません。
身体を洗い終わったら続けて髪を洗います。
もちろん、湯船に浸かったままです。
まず洗面器いっぱいにお湯をすくい、頭からかぶって髪を濡らしておきます。
シャンプーを髪につけて、よく泡立てながら洗います。
再び洗面器でお湯をすくい、頭からかぶってシャンプーを洗い流します。
シャンプーが完全に落ちるまで、これを何度も繰り返します。
ちなみにこの時点で湯船はボディーソープとシャンプーまみれになっています。
身体と髪を洗い終わったら、さっさと浴槽の栓を抜きます。
3.最後にシャワーでさっと全身を流す
お湯を抜いている間にシャワーで髪や身体をサッと洗い流します。
シャンプー等にまみれたお湯に浸かっていたので、最後に洗い流した方が良いです。
洗顔もこのときに一緒に済ませるか、もしくは洗顔だけ入浴前に済ませます。
◆全身シャンプーを使うと楽
入浴方法では分かりやすいように敢えて「ボディーソープ」「シャンプー」などと書き分けましたが、実際にはミノンの全身シャンプーを使用しています。
髪も身体もこれ1本で済ませられるので非常に楽。
また、収納スペースのない3点ユニットバスでは、収納する物自体をなるべく減らすことも重要です。
全身シャンプーだけで済ませれば、ボディーソープ、シャンプー、リンスと別々に買う必要もないので節約にも繋がります。
ちなみに私、リンスはしません。
2年間、髪も身体もこれ1本で済ませていますが、特に問題ないです。
最終的に慣れることが出来るかどうか、よく想像して
先にも書きましたが3点ユニットバス物件での生活は、自身の適応能力が試されます。
とにかく慣れるしかないです。
床のスペースや浴槽の広さ、換気扇の動作や窓の有無、収納はどうするか……など。
内見時によく確認しながら、「この3点ユニットバスで自分は入浴出来るのか」想像してみることをオススメします。
ちなみに私が現在の部屋の3点ユニットバスを内見した際、「ここなら大丈夫」と思えた理由は以下↓
- 床スペースに余裕があり、窮屈さを感じなかった
- 窓がついている
- 換気扇が古くない
- 突っ張り棒が備え付けられている
- 浴槽が広く、膝をまっすぐ伸ばして入ることが出来る
- 全体的に清潔
- 鏡の裏に収納がある←決め手
『広さ』と『窓』がまず決め手になりました。
窓付きの3点ユニットバスは希少だと思います。
万が一、換気扇が故障なんてことになっても、窓を開ければひとまずOKですよね。
そして最大の決め手が鏡裏の収納↓
洗面台の鏡を開くと、歯ブラシや歯磨き粉などを収納できるようになっている!
ここまで備え付けられているのなら、すぐに慣れることが出来るなと思えました。
収納がほぼない3点ユニットバスで、この鏡裏は貴重です。
おそらく私はかなりラッキーな物件に巡り合えたのだと思います。
いろいろ注意して確認しつつ「これなら安心だ」と思える点が見つかれば、3点ユニットバス物件を選ぶのもアリです。
家賃が安くて掃除が楽という、少ないながらもメリットはあるので。